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イジメ

2004年12月03日
ぎっくり腰をやって2日目。

こういう時に限って、いろいろ面倒なことがあるものである。

夕方近くになって、息子がいじめられたと言って帰宅した。

最初は公園で仲間はずれにされたと訴えていたのだが、詳しく聞いていくうちに学校で受けた様々なからかいに話が及んでいった。



4月にも同様のからかいがあったので、連絡帳に書いて先生に善処を依頼したのだが、あれからほとんど変わっていないと息子は訴える。

一週間前、担任との個人面談でも伝えたのだが、やはり変わらないそうなのだ。

ここは教頭先生に直訴するしかないと思い、学校に電話を入れてみた。が、午後から先生たちの研修があって出払っているらしく、誰も出ない。



息子は○○さん(イジメの首謀格の女子)が同じ塾に通っているので、今日は塾にも行きたくないという。

そこでわたしは塾にも電話をし、からかいをやめるよう担任の先生に申し入れた。

だが、それでもやはり行きたくない、駐輪場から塾への道を歩いている時にからかってくるから、と息子は涙ながらに言った。



困り果て、夫を電話で呼んだ。

「なに、塾に行かないだと?」

さっそくやってきて、息子から詳しい内容を聞きだす。最初はごねる息子に対して腹を立てていたようだった夫の怒りが、次第にイジメてくる子どもたちへと矛先が変わっていった。

からかいの言葉の中に、身体障害者を悪く言う文言が混じっていたからだ。



さっそく学校に電話を入れたが、やはり誰も出ない。

正義感の強い夫は我が子が虐められたからというより、そのことに腹を立てていた。

ここで手を休める夫ではない。今度は区役所に電話をかけ、教育委員会に直訴するという思い切った行動に出たのだった。

これにはわたしも正直驚いたが、呼んだからには夫にすべてを任せることにした。



教育委員会の担当者に学校名を言い、イジメをする子どもたちの名前をすべて挙げた。

その勢いで塾にも電話をし、夫は少しばかり横柄で高圧的な態度で追求した。もっとも別に感情的になっているわけではない。

夫はけっして頭に血が上りやすいタイプではない。相手がカッカして乱暴な口調になっても、冷静に言葉を返すほうだ。こうして高ビーな口調なのは戦略的な見地からである。

塾の事務員では「わからない」の一点張りで話にならず、担当の講師が授業を終えたら電話をくれるということで、いったん電話を置いた。



次いで、息子に身体障害者をイメージする言葉を吐いた男の子の家に電話をする。

彼はサッカー少年で、ママ似の可愛い男の子だ。そんな子だとは思っていなかっただけに、ちょっとショックだった。



電話を置いてしばらくして、学校長から電話があった。

対応の不備を謝罪し、きちんと対処すると確約してくれた。来週早々に全体集会で話し、クラスにも厳しく話すという。

夫はイジメが解消されるまで学校を休ませると伝え、とりあえず電話を切った。

はあ、やれやれ。



そんなこんなで家族会議している真っ最中、息子の携帯が鳴った。着信ナンバーを見ると、登録していない覚えのない番号だった。

そもそも息子の携帯は、「自宅、パパ、ママ、おばあちゃんち」の3つしか電話帳登録していない。それ以外からかかってくるものはいかがわしい所からなので、取らないように言っておいてある。

そこで、代わりにわたしが出た。

若い男の声で、「こちらの携帯から暗証番号○○○○という番号で『△○□ボイス』という番組にどーたらこーたら・・・」と言ってきた。

その瞬間、わたしはワン切り詐欺だと直感した。

ワン切りで残した番号にかけさせ、アダルトサイトの声を聞いたと言って視聴料を騙し取るという手口のものだ。

男が視聴料金が発生しているので金払えと言うのを遮って、わたしは脊髄反射的に怒鳴っていた。

「いい加減にしろ、馬鹿野郎! てめぇ詐欺師じゃないか!」

「はあぁ?」

相手はわざとらしく聞き返してきた。

わたしはその後もなにか怒鳴ったが、何を言ったかまったく覚えていない。怒りで頭が真っ白になっていた。

わたしは心を落ち着かせ、怒りで声を震わせながらも言った。

「あなたのところの住所と電話番号、あなたの名前を教えて」

相手は小馬鹿にしたような口調で電話番号だけ言った。

「住所は?」

と促すと、相手は

「言えません」

「どうして?」

「そんな怒鳴ってくるような人に住所なんか教えられません」

だと。

「住所を教えられないのは、てめぇが詐欺師だからだろ! おととい来やがれ、馬鹿野郎!」

と再度怒鳴り、わたしは電話を切った。

普段おしとやかなわたしにはまったく想像もしていなかったセリフがポンポン出てくる。

自分でも驚いちゃった。(大嘘)



その様子を見ていた夫は呆れたように、「なに?」と訊いた。

「ワン切り詐欺!」

わたしは憤慨しつつ、息子の携帯を夫に示し、相手が言った番号とディスプレイに残っている番号を見せた。

その二つの番号は下2桁が違っていた。



夫は自分の携帯で、その番号にかけ直した。

出た相手が同じ男かどうか不明だが、夫は「いま電話もらったけど、なんなの?」と気軽な口調で言った。

さすがはいつも冷静沈着な夫である。相手はどうのこうの言ったようだが、わたしみたいに簡単にキレたりはしない。

「へー、払えっていうの? じゃ住所を教えてよ」

と言うと、相手は教えられないという。

「なんで教えてくれないの。それじゃあ払えっていったって無理じゃん」

住所を教えないなんて、自ら悪徳業者だと言ってるようなものではないか。まっとうな請求とはまったくもって思えない。

「じゃ、そのなんとかボイスってとこの電話番号教えてよ。聞いてみたから」

と主人は言ったが、やはりこれも教えてもらえなかった。結局、

「とにかくうちは、そういうの聞いてないから。普段ぜんぜん使ってない携帯だから、ありえない」

と言い通し、「視聴料金は400円」という相手の主張を見事に引っこめさせた。



電話を切ってから、

「400円というのはどうも本当っぽいなぁ。誰かが間違って聞いたんじゃないの?」

と言う。なるほど、そうかもしれない。

塾で誰かに携帯を持って行かれ、それで電話番号を調べて授業中に鳴らされたこともあったと言うから、案外、その子が視聴したのかもしれない。

本当に詐欺だったら、何万円も請求するのが妥当だろう。



まあ、いいや。思い切り頭にきて久しぶりにプッツンしたが、怒鳴ってすっきりした。ちょうどイジメのことで腹を立てていたところだったので、虫の居所が悪かったのよね。相手も不運だったってもんさ。



で、そのまま親子で話し合うこと数十分。

夫の電話に一本の電話が入った。

「え? 近くまでいらっしゃってるんですか?」

その言葉にぎくり。嫌な予感が全身を走った。

まさか、まさか。

そう、そのまさかだった。

なんと校長先生が、我が家の近くまで来ているという。

そんな、困る。わたしはぎっくり腰2日目、パジャマ同様の部屋着でスッピンだった。部屋は散らかり放題、とまではいかないものの、油断していたためちょっと雑然としている。



小1の娘は大喜びで夫と共に、道路まで迎えに出た。

わたしは2階へ上がり、まず着替えた。化粧はとても間に合わない。あたふたと眉を描いていると、どうやら校長先生が到着したようだ。

下へ降りると、校長先生がダイニングの椅子に掛け、正面に座る息子と話しているところだった。

「こんばんは」

わたしが挨拶をすると校長先生は振り向き、挨拶を返した。

学校でしかお会いしない校長先生が我が家のダイニングにいるというのが、どうにも不思議な感覚だった。

わたしは腰が痛いのをこらえつつ、紅茶を入れて出した。

「お母さんもお座りください」

と促されて、椅子に腰を下ろした。その掴まりながらのソロソロとした動きに、校長先生は「どうしたんですか?」と不審がった。

「ぎっくり腰で」

とわたし。

「あ、そうなんですか。実はわたしも・・・」

と、腰を痛めているもの同士、イジメ問題そっちのけでぎっくり腰の話題になってしまった。

で、また話題を戻し、夫、息子を交えて1時間ほどお話しして、先生は帰られた。



お見送りしてから、「あ~びっくりした・・・」とわたしは溜息をついた。

まさか校長先生がいきなり来るとは予想だにしていなかった。

なんでも教育委員会からの連絡を受け、学校の帰りに立ち寄ったというのだが、すでにとっぷり日も暮れた夜間である。

校長先生も大変だなぁ。



しかも週が開けて月曜日には再び電話を頂き、次いで担任と代わっての会話となった。

連絡帳や面接で伝えたときとはあまりにも違う対応の連続に、いささか呆れと戸惑いもあった。

“もっと前から本気で対応してくれたら良かったのに・・・。”

そんな気持ちもあるし、

“教育委員会に言った途端にすっとんできたもんな・・・。”

と呆れもするし、

“はっきり抗議して良かった。”

とホッとした気持ちもある。



強く言ったら言ったなりの成果もあるし、本気で言わないと相手には伝わらないものなんだ。ちょっと連絡帳に書いたくらいのことでは、学校は本気で動かない。

動いてもらうためには、こちらも本気で怒らないといけないんだなと悟った。



最近はあまり見かけないが、ひところイジメによる中学生の自殺が世間を賑わせたことがあった。

学校も親もイジメに気づかず、本人もいじめられているなんて誰にも相談できず悩みを抱えたまま命を絶つというケースが多かった。

また周囲も気づいてはいたが、そこまでひどいとは思わず、対応が甘かったというケースもあった。



いずれにしても、本人が「俺(わたしは)はいじめられているんだ! なんとかしろ!」という怒りを持って抗議しなくては、道は開けないのではないだろうか。

幸いというかなんというか、うちの息子は泣き虫で嫌なことはすぐに親に訴えるたちなので、事は簡単に発覚した。

イジメを受けたなんて恥ずかしくて言えず、悩みを打ち明けないタイプや我慢強い子などは、ストレスを抱えたまま潰れていってしまうのかもしれない。



どちらにせよイジメ側に罪の意識は薄く、今回の息子のケースも、相手の子たちや親たちの反応はいまひとつ強いものではない。

謝罪の電話ひとつかかってこないので、夫は再び学校に電話を入れた。



そんなものかもしれない。怪我をさせたというのならともかく、”からかい”の言葉を投げかけたくらいで死ぬものじゃなし、という程度にしか思っていないに違いない。

ある親などは、息子に投げかけられた”からかい”の言葉を「うちでもよく言っているんですよ」と語ったという。

うちでしょっちゅう口にしているからといって、外で言ってはいけないことくらいわからないのだろうか。

虐める側と虐められる側の、この温度差の違い。

呆れるばかりに溝は深い。

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